「パッチギ!」井筒監督、若者に熱くメッセージ

「パッチギ!」「のど自慢」などの作品で知られる映画監督、井筒和幸さんの
講演会が22日、別府市の立命館アジア太平洋大(APU)であった。作品へ
の思いなど熱っぽい井筒さんの話に約600人が耳を傾けた。【小畑英介】

◇「僕は在日日本人」

同大の学生サークル「こここりあ」(代表・野山昌一さん)が「『パッチギ!』か
ら君たちへ」と題して企画。井筒さんと同大3年生、今村未生さん(21)の対
談形式で進んだ。

「パッチギ!」は在日コリアンと日本人高校生の交流を描いた物語。在日コリ
アンを取り巻く差別も取り込み、第60回毎日映画コンクールの日本映画大
賞に輝いた。

井筒さんは「(過去を)知らない人がほとんど。それをタブーにせず、共生して
いることを何より伝えたかった」。自らを「在日日本人」と呼び「日本へ愛憎こ
もごもの思いを持って生きている。だから『パッチギ!』が出来た」と話した。
続編も準備中といい「愛と勇気と友情を再び描きたい」。最後に「自分のアイ
デンティティーを確かめながら生きることに、楽しみを感じてほしい」と会場に
メッセージを送った。

同大2年生の菊澤未来さん(19)は「『在日日本人』という言葉が印象に残っ
た。在日コリアンの問題について知識がなかったが、興味がわいた」と話した。

会場では「パッチギ!」の毎日映画コンクール受賞を伝える毎日新聞記事も
配られた。

毎日新聞 2006年4月23日

ソース:毎日 04/23
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/oita/news/20060423ddlk44200288000c.html