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え〜と、なに書こっかな・・・

1 :落合信子:2006/10/12(木) 18:39:27 ID:LoIL7/bX
内容ってなに?

2 :私事ですが名無しです:2006/10/12(木) 18:43:42 ID:IMe71mBz
>>2なら>>1000の望みは叶わない

3 :私事ですが名無しです:2006/10/12(木) 18:46:46 ID:2W8xOw2J
      チ        ,.,.,.,.,.,.,.,.,__                 お
       ョ     ,;f::::::::::::::::::::::::::ヽ                ど
   カ   イ    i/'" ̄ ̄ ̄ヾ:::::::i               り
   タ    ト   |,,,,_ ,,,,,,_   |::::::::|           な   お
   ワ       (三);(三)==r─、|       ,, -‐っ ぁ    ど
    音      ノ (__..::     |     r'"   ,ミ (     る
 ヨ   頭   ∠___,,,, --、 ヽ|    /  r '"   )
  イ   (     LノLノ     | |  /, - '" ̄ミ   ら
  ヨ    )           ノ /-‐'"/  ,r- '"
   イ  ♪ =二二二二二二___/ヽ,,/  /
           / | /   /`ー'"   /


4 :私事ですが名無しです:2006/10/12(木) 19:37:54 ID:???
心の叫び

5 :私事ですが名無しです:2006/10/13(金) 17:52:31 ID:???
ムンクの 叫び

6 :私事ですが名無しです:2006/10/15(日) 12:34:01 ID:???

ZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZz

    
   ●Zスレ建設用地にて、Z民以外の者(愚者)の立ち入りを禁ず●


ZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZzZz

7 :私事ですが名無しです:2006/10/16(月) 20:27:07 ID:???
       ∧
       | |
     ,.,.,.,|,,|,.,.,..,.,.
   ,;f::::::::::::::::::::::T
   i:::/'" ̄ ̄ヾ:::i    ________
   |/ ,,,,_  ,,,,,,_ヾ|  /
    |=(_)=(_)=|<     ・・・・・・
    {  :::(__..::  | \________
    ',  ー=ー  ',
    ヽ___ /
       | |
       | |       _/ \_
       | |     /::::::    \
       | |    /;;;;::::::::::     ::|
       | |    );;(三))==r─、 :::|   あう〜あ〜あ〜うあ〜
      (´`0    <.;;:::::::::.::::     :|
      !、__ )    に] )ヽ::     ::/
     . (  `i`ー-- >─--------<
      !、;;, `ー‐┴―――ー'⌒ ::ヽ
     .  | |`ー―┬―――     ::|


8 :私事ですが名無しです:2006/10/16(月) 20:33:13 ID:???
ナニカコッカナ…

9 :私事ですが名無しです:2006/10/18(水) 21:43:36 ID:???
ナニカコッカコーラ

10 :私事ですが名無しです:2006/10/19(木) 16:52:12 ID:???
_____
|  占領   |
|ヽ(´ー`)ノ  | 
|(___)  |
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|


11 :私事ですが名無しです:2006/10/20(金) 21:37:17 ID:???
まだ決まらないのか?

12 :私事ですが名無しです:2006/10/22(日) 15:07:44 ID:???
マダデース

13 :私事ですが名無しです:2006/10/22(日) 15:56:38 ID:???
まだ?

14 :私事ですが名無しです:2006/10/24(火) 20:09:19 ID:???
マダヨ

15 :私事ですが名無しです:2006/10/26(木) 22:22:50 ID:???
今日こそは、きっちり書いてもらおうじゃないか

16 :私事ですが名無しです:2006/10/27(金) 22:15:07 ID:6/PtSv1B
お前が書けよ

17 :私事ですが名無しです:2006/10/29(日) 02:13:24 ID:???


18 :私事ですが名無しです:2006/10/30(月) 17:57:59 ID:???
無言でageてるお前が書けよ

19 :私事ですが名無しです:2006/11/01(水) 18:29:40 ID:???
なにを?

20 :私事ですが名無しです:2006/11/02(木) 18:48:00 ID:???


21 :私事ですが名無しです:2006/11/02(木) 20:04:49 ID:???
無口だね…

22 :私事ですが名無しです:2006/11/03(金) 20:12:12 ID:???
書く書く。 


シカジカ

23 :私事ですが名無しです:2006/11/04(土) 13:33:13 ID:???
シカジカ

24 :私事ですが名無しです:2006/11/04(土) 19:30:00 ID:xN17B5ix
            j: :/: :_ ,;、、;,;,__:!: : : : :
         / r'/;;:='ヘk¬-、__`: : : : :
        _,イ (/='゛_r斤:|「`ヾァー-`ニ
        「:|;ゞ-|:::::i:::::{リ::||_,ノ'″
        |::l欠"lヽl::::::テ〃゛;
        /: : :l ゞ--‐'^"´
     ,、‐'´: : : : : l 
    〈  ̄` ー-¬:卜、          ,.:':
    ``丶, ̄` '^`ヽ        ,:':
       | _           /
       ヽャ‐‐-__、、  ヽ      ・・・馬鹿か、たわけ者が・・・
        ,〕!ニ、=-'’   |          バカ カタワ ケモノ
         L、



25 :私事ですが名無しです:2006/11/04(土) 20:19:12 ID:???
シカジカ
 
 

26 :私事ですが名無しです:2006/11/05(日) 14:03:33 ID:???
シカジカ

27 :私事ですが名無しです:2006/11/06(月) 13:38:02 ID:???
ふ〜ん、玄米ビスケットがあるのにね

28 :私事ですが名無しです:2006/11/06(月) 18:11:01 ID:???
ピカピカ
 
 

29 :私事ですが名無しです:2006/11/07(火) 22:59:36 ID:???
ダネダネ〜

30 :私事ですが名無しです:2006/11/08(水) 01:44:27 ID:???
    ___
   ,;f     ヽ
  i:        i   _.,.,_
  |   ,,,,,_  ,,,,,,|  ///;ト, 
  |r-==(博);(愛) ////゙l゙l    
  (. ヽ U::__):U. } l   .i .! |  ・・・なんて愚かな・・・
  ,,∧ヽ  ー== ;. |    | .|
/\..\\___ !, {   .ノ.ノ
/  \ \    ../   / .|


31 :私事ですが名無しです:2006/11/09(木) 19:30:58 ID:???
さて・・

32 :私事ですが名無しです:2006/11/10(金) 19:24:29 ID:???
なに・・

33 :私事ですが名無しです:2006/11/10(金) 19:25:28 ID:6Esv4Y93
    ,;f::::::::::::::::::::::::::ヽ
   i/'" ̄ ̄ヾ:::::::::::i  
   |,,,,_ ,,,,,,_  |::::::::|   
   (へ);(へ)==r─、|
   { (__..::   / ノ′  
   ', ==一   ノ   うわぁ〜今日も盛り上がってるなぁ 〜
    !___/

34 :私事ですが名無しです:2006/11/14(火) 17:40:58 ID:PHheSorr
筆記用具貸す?

35 :私事ですが名無しです:2006/11/15(水) 19:33:34 ID:???
うん、頼む、鉛筆一本買えないんだ。ネット料金は払えても

36 :私事ですが名無しです:2006/11/16(木) 19:54:03 ID:???
うん、俺も、消しゴム1個買えないんだ。ソープにはいくけど

37 :私事ですが名無しです:2006/11/18(土) 20:54:36 ID:???
え〜と、なに書こ
 
 
 
 
 
っかな・・・

38 :きちがいたけし ◆MiJ.aMrglc :2006/11/18(土) 21:33:13 ID:5wD3C93Q
なんでもいいよ。思ったままを書けばいい


39 :私事ですが名無しです:2006/11/18(土) 21:56:34 ID:???
なんでもいい、というテーマが一番むずかしい

40 :私事ですが名無しです:2006/11/18(土) 21:58:39 ID:5wD3C93Q
ごめんなさい。自己批判します
またも俺は人を追い込んでしまいましたか。


41 :私事ですが名無しです:2006/11/18(土) 22:01:29 ID:???
>>40
考えすぎw

42 :私事ですが名無しです:2006/11/18(土) 22:04:18 ID:5wD3C93Q
ほんとに?許してくれます?
ごめん。僕、人に甘えたこと無くって・・・

43 :私事ですが名無しです:2006/11/18(土) 22:47:29 ID:???
>>42
自分に厳しすぎwww  今日はもうおやすみなさい

44 :私事ですが名無しです:2006/11/19(日) 14:49:23 ID:???
早く起きんかコラ!!

45 :私事ですが名無しです:2006/11/23(木) 22:04:25 ID:???

ほう! これは驚きました、先生がついに、ものを書く決心をされたとはねえ。
やっぱり体験なんだな。
皮膚に刺戟をあたえないでおくと、ミミズだって、一人前には育たないって言いますからね……

ありがとう、実はもう、題まで考えてあるんですが……

ほう、どんな題です?……

《砂丘の悪魔》か、さもなければ、《蟻地獄の恐怖》……

こりゃまた、ひどく、猟奇趣味だな。
ちょっと、不真面目な印象をあたえすぎるんじゃないですか?……

そうでしょうか?……

いくら強烈な体験であっても、出来事の表面をなぞっただけじゃ、無意味ですからね。
やはり、悲劇の主人公は、あくまでも地元の人たちなんだし、それを書くことによって、
すこしでも解決の方向が示されるのでなければ、せっかくの体験が泣いてしまいますよ……

畜生!……

なんです?……

どこかで下水の掃除をやっているのかな?

それとも、廊下にまいた消毒液と、先生の口から出るにんにくの分解物とが、
なにか特殊な化学反応をおこしているのかもしれない……


46 :私事ですが名無しです:2006/11/23(木) 22:05:16 ID:???

なんだって?……
いえ、どうぞ御心配なく、いくら書いてみたところで、ぼくなんぞ、いずれ作者などという柄じゃないんだから……

これはまた柄にもないご謙遜だ、作者をそんなふうに特別視する必要はないと思いますがね。
書けば、それが作者でしょう……

さあ、どうかな、教師というやつは、とかくやたらに書きたがるものと、相場がきまっているが……

そりゃ、職業がら、比較的いつも作者のすぐ近くにいるからですよ……
例の、創造的教育ってやつですか?
自分じゃ、チョーク入れ一つ、こさえたこともないくせに……

チョーク入れとは、恐れ入りましたな。
自分が何者であるかに、目覚めさせてやるだけでも、立派な創造じゃありませんか?……

おかげで、新しい苦痛を味わうための、新しい感覚を、むりやり身につけさせられる……

希望だってあります!……

その希望が本物かどうか、その先までは責任を持たずにね……

そこから先は、めいめいの力を信じてやらなけりゃ……


47 :私事ですが名無しです:2006/11/23(木) 22:06:21 ID:???

まあ、気休めはよしにしましょう、いずれ教師には、そんな悪徳なんぞ、許されちゃいないんだから……

悪徳?……

作者のことですよ。作者になりたいっていうのは、要するに、人形使いになって、
自分を人形どもから区別したいという、エゴイズムにすぎないんだ。
女の化粧と、本質的には、なんの変りもありゃしない……

きびしいですな。

しかし先生が、作者という言葉を、そういう意味に使っておられるのなら、
たしかに、作者と、書くこととは、ある程度区別すべきかもしれませんね……

でしょう?
だからこそ、ぼくは、作者になってみたかったんですよ。
作者になれないのなら、べつに書く必要なんかありゃしないんだ!


48 :私事ですが名無しです:2006/11/23(木) 22:06:57 ID:???

しかし俘虜という身分にあっては、不満は何等重大な結果に到らないものである。
殊に米軍における如く、我々に対する取扱いが良好の程度に達し、
我々として感謝すべき諸点が多々ある場合は、そうである。
私は徒らに自分の不安を反芻していた。これが俘虜の身分の必然である。
といって始終不安でいるわけでもない。別に一日の時間を埋めねばならぬ。
これが人間の必然である。

その一日が実に退屈極まるものであった。
病院では私は米軍の軍医や衛生兵に親しんで、書籍雑誌をほぼ不自由なく手に入れることが出来たが、
収容所では中へ入って来る米兵も少なく、恐らく多数の俘虜に対し公平が保てないからであろう、
我々が雑誌類をねだる気になるような隙を見せなかった。
病院から持って来た本は忽ち読んでしまった。
聖書だけが未読の頁を沢山残していたが、私は既にそれまでの探偵小説等の濫読によって、
そういう固苦しいものを読む習慣を失っていた。

この空隙を埋めるために自然に生れてきた欲望は「書く」ことであった。


49 :私事ですが名無しです:2006/11/24(金) 16:32:52 ID:???

書くという行為は人間にそれほど自然ではないように思われる。
言葉はまず人間相互の意志疎通のために生れたのであろうが、それを文字に定着することは、
その意思を恒久化し、時空的にその人間の声音の届かない範囲にいる、多数の他者にまで伝えるためであったろう。
この段階から退屈した個人に「筆のすさび」的意志を生ぜしめるには、
幾多の文化の蓄積が必要であったが、最も重大なのは、自己を読者として設定するという要素である。
かつて自分が抱いた意志或いは観念、或いは見聞した事実を、後日読み返すという予想は、
例えば近代市民社会に流行する日記の根底にある。
そしてそれは小学校で作文実習として奨励され、
出版屋が様々の便宜的意匠を凝して「当用日記」類を売ることによって、社会的習慣と化している。
私が前線で見た事実の中で、私を驚かせたことの一つは、兵士が日記を書くのを好むということであった。
酒保の数少ない品目中にも手帳と鉛筆があった。

駐屯中多くの兵士が日夕点呼後の短い時間に、暗い椰子油の燈火の下で、
熱心にその日の出来事や感想を綴り続けた。

私の職業は俸給生活者であるが、一方古い文学青年として、この種のナルシシスムを意識して嫌悪していた。
私の考えでは、俸給生活者としての私の生活も、兵士としてのそれも、
すべて過ぎ去るに任すべきであり、文字に残して読み返すなどという性質のものではないのであった。


50 :私事ですが名無しです:2006/11/24(金) 16:33:58 ID:???

駐屯地で敵の上陸を待ってぼんやり日を過しながら、私の夢みたのは昔ながらの小説であった。
それは私の勤めていた工業会社の製品たる或る元素を題名とし、その会社に加えられた戦争の政治的社会的圧力、
及びそれに因って起る使用人の間の葛藤を主題とするはずであった。
私は上官の眼を盗んで、ノートに鉛筆で書き始めたが、
結局暇が少なく私の頭は文字を工夫する状態にはなかった。
小説はその舞台たる関西の一都市の十頁ばかりのエスキスを留めただけで放棄された。

そのかわりこの書くという習慣から、自分の過去を振り返って見るという思い付きが生れた。
間近い死を控えて、私は自分が果して何者であったかを調べて見る理由があったのである。
私は消燈後の暗闇で反省したことを翌日簡単に書き誌した。
少年時から召集前までの生涯の各瞬間を検討して、私は遂に自分が何者でもない、
こうして南海の人知れぬ孤島で無意味に死んでも、少しも惜しくはない人間だという確信に達した。
そして私は死を怖れなくなった。
私はスタンダールに倣って自分の墓碑銘を選び、ノートの終りに書きつけた。
「孤影悄然」というのである。

私の大小説が墓碑銘に終ったのをみて、私は兵士達の日記をつける習慣を理解した。
彼等とてもそれを後日読み返す希望を持ち得ないのは私と同じである。
彼等はただ毎日反省して自分をいたわる習慣を持ったにすぎぬ。
現代の市民社会は戦場と同じく、それほど我々に辛いのである。


51 :私事ですが名無しです:2006/11/24(金) 16:34:33 ID:???

だが、今のぼくにとっては、このコンクリートの壁の向うに、
同じ運命の者が囚れの身をかこっていることを知っただけでも、大変な発見だったのである。
耳をすますと、隣の房の呻吟が手にとるように伝わってくる。
夜更けともなれば、無数の溜息や、呟きや、すすり泣きが、
積乱雲のように湧き上って、獄全体を呪詛のひびきで充満させるのだ。

――おれ一人ではない、おれ一人ではない、おれ一人ではない……

日中だって、運がよければ、運動や入浴のための時間を割り振られ、視線や、身振りや、囁きなどで、
こっそり運命を頒ち合う機会にだって、巡り合わさないとはかぎらない。

――おれ一人ではない、おれ一人ではない、おれ一人ではない……


それらの声を合算してみると、この監獄の巨大さは、どうも只事ではなさそうだ。
考えてみれば、無理もない。
彼らが問われている罪名が、顔を失った罪、他人との通路を遮断した罪、
他人の悲しみや喜びに対する理解を失った罪、他人の中の未知なものを発見する怖れと喜びを失った罪、
他人のために創造する義務を忘れた罪、ともに聴く音楽を失った罪、
そうした現代の人間関係そのものを現わす罪である以上、この世界全体が、一つの監獄島を形成しているのかもしれないのだ。
だからといって、ぼくが囚れの身であることには、むろんなんの変更もありはしない。
また、彼らが魂の顔だけしか失っていないのに対して、ぼくは生理的にまで失ってしまっているのだから、
幽閉の度合にも、おのずとひらきがあるわけだ。
にもかかわらず、希望が感じられてならないのである。
一人っきりの生き埋めとは違って、この状況には、たしかに何かしら希望を抱かせるものがある。
仮面なしには、歌うことも出来ず、敵とわたり合うことも出来ず、痴漢になることも出来ず、夢見ることも出来ないという、
半端者の負い目が、ぼく一人の罪状ではなくて、互いに話し合える共通の話題になってくれたせいだろうか。
そうかもしれない。多分そうに違いない。


52 :私事ですが名無しです:2006/11/24(金) 16:35:24 ID:???

ときに、その点、おまえは何うだろう?
……ぼくの論法に狂いがないとすれば、おまえだって例外ではなく、当然賛成せざるを得ないと思うのだが……
むろん、賛成してくれるに決っているさ……
さもなければ、スカートにかけた手を振り切って、ぼくを手負いの猿のような立場に追い込むはずもなかったし、
仮面の罠に落ちるのを黙って見過すはずもなかったし、
また、こんな手記を書かざるを得ないような羽目に追いやることもなかったはずだろう。
おかげで、せっかく能動的で調和型のおまえの顔も、
けっきょくは仮面にすぎなかったことが、露見してしまったようなものである。
要するにぼくたちは同じ穴のむじなだったのだ。
なにもぼく一人で負わなければならない債務というわけではなかったのだ。
やはり、この手記を書いただけの甲斐はあったというものである。
まさか梨の礫などということはあり得ない。
その点についても、多分おまえは、賛成してくれるに違いない。


53 :私事ですが名無しです:2006/11/24(金) 16:35:59 ID:???

だから、書くことを馬鹿にしてはいけないと言っているのだ。
書くということは、単に事実を文字の配列に置きかえるだけのことではなく、
それ自身が一種の冒険旅行でもあるのだから。
郵便配達夫のように、決った場所だけを、廻り歩くといったものではない。
危険もあれば、発見もあれば、充足もある。
いつかぼくは、書くこと自体に生き甲斐を感じはじめ、
何時まででもこうして、書きつづけていたいとさえ思ったことがあるほどである。
だがこれで、ふんぎりだけはつけることが出来た。
世にも醜悪な怪物が、遥かな娘に捧げ物をするような、屁っぴり腰だけはせずにすまされそうである。
三日の予定を、四日にのばし、五日にのばして、時をかせぐような真似だけはせずにすまされそうである。
この手記を読んでもらえば、通路の復旧作業は、おそらくぼくたち二人の共同の仕事になってくれるに相違ない。
引かれ者の小唄だろうか? いや、楽観しすぎたきらいはあっても、自惚れてだけはいないつもりだ。
お互い、傷ついた同士であることが分った以上、いたわり合う気持を期待したって、べつだん差し支えはないのではあるまいか。
さあ、びくびくせずに、明りを消すとしよう。
照明が消えれば、いずれ、仮面舞踏会も幕を閉じてしまうのである。
素顔も、仮面もない、暗黒のなかで、もう一度よくお互いを確かめあったみたいものだ。
ぼくはその闇のなかから聞えてくるに違いない、新しい旋律を信じようと思っている。


54 :私事ですが名無しです:2006/11/24(金) 16:36:39 ID:???

「駄目だ。やはり駄目だった。なんて重いのだろう。
 もう少し元気が出て、物がもっと軽くなったら……
 しかし、僕が書きたいのは、こんなふうに物が重い間のことだのに……」

じっさい僕も自分自身だけのために書くなどという曖昧なことは考えたくない。
しかし自分自身だけのために書くという表現の存在については考えざるを得ないではないか。
なぜそんな言葉が在り得たのか? また無ければならなかったのか?

そしてリルケの場合、もし神に対してだけ書いていたのだとすれば、それも在り得ることではないだろうか。
さもなければ何のためにマルテの手記からあんな侮りに近い敵意を感じたり、
歯をくいしばってそれに反抗したりする理由があっただろう。
あるいは単に僕の飢えのせいだったのかもしれない。
暗号がより確実になるために投げ捨てた〈名前〉をその虚ろさに委せていきなり吸い込んでしまったせいだったのかも知れない。
だからあの男にも疲れるだけの理由はあったと思うのだ。
しかしそれにも増して書く理由があったと思うのだ。


55 :私事ですが名無しです:2006/11/24(金) 16:37:39 ID:???

僕にもやはり書く理由があった。
書くということはどういう事なのか、またなんのために書かなければならないのか、
そういった不安でもそれだけで充分理由になると思うのだ。
書きながら一字一字が復帰の暗号になると、そんな具合に考えるだけでも素晴らしいことではなかろうか。
僕が始終孤独に感じていることだって、あらゆるものが僕の忘却を呼び覚まし、
僕に繋がろうとしている合図であると、そんな具合に考えてみたいのだ。


書くということはまた僕の、そして夜の態度でなければならぬ。
書くことが不安なのは僕が書かずにいられないからだ。
さらに深い夜へ落ち続けるその在り方は、直ちにまた宇宙の態度でもある。
煙草を吸ったり夕刊を手に取ったりする行為の中に、書こうとする行為を投げ入れてやると、今まで静かに物を映していた水面が、
炭酸水の栓を抜いたように泡立ち、界面が無くなってしまうのも、やはり夜の在り方でなければならぬ。
僕は近頃やっと夜ということがわかり始めたような気がするのだ。
そして恋人や芸術や人間や神が宇宙の暗号であり、存在の象徴であり、
夜の、そして僕の態度であることがわかりかけているような気がする。


56 :私事ですが名無しです:2006/11/24(金) 16:38:56 ID:???

あれからもう一月以上、僕はなにも書かずにただ何かを待っていた。
何を待っていたのだろう。
いやそれよりも、いままたこうして書きはじめている理由がわからない。
僕にわかっていることは、今から書こうとしており、現に書きはじめているという、この事実だけだ。
そうなるとむしろ、思わせぶりな一カ月間の沈黙のほうが気にかかる。
あの沈黙の期間と、今との間に、いったいどんな相違があるというのだろう?
けっきょく、書くという行為と、書かないこととの間には、大した区別はないのかもしれない。
書くというのは、たぶん、そんな程度のことなのだろう。
たとえば、一生道だけを書きつづけた、あの画家の場合のように。


57 :私事ですが名無しです:2006/11/24(金) 16:40:18 ID:???

道は多くの画家たちをひきつけたが、まだあんな具合に画いたものは一人もいなかったはずだ。
それは彼が、単なる道だけでなく、人物や動物や抽象画まで、すべて道として観察しつづけてきたからだ。
そればかりか、何度か道を自分で作りさえした。道路人夫になったことさえあるという。
画かれた道はそれが道だとわかるだけでなく、他のものに置きかえられる美しさであってもならず、
すべての人、それを見たことのない人の記憶にまではっきりよみがえってくるものでなければならぬと考えていた。
また、道は道路を目的とするばかりでなく、他の何かではない総てという、極度な排除と集中の結晶だというのが口ぐせだった。
むろんそんなことを知らなくても、彼の名さえ知らなくても、あの絵を見れば誰でもすぐわかることだ。
とりわけ「塀」と題した、白っぽい道……
その両側には、ただ部厚い塀がどこまでもつづいて、時折赤い瓦がのぞいたりしても、それは主題からはほど遠い。
道以外の世界が、いかに道から遠いものであるかを物語っているにすぎないのだ。
また片隅に一本大きないちょうの木がそびえていたりする。
その絵の中で季節を示す唯一の存在だが、それも道の境界を明示するものとして画かれているにすぎない。
僕らはそのところでただ道だけを呼吸すればいいのだ。
白っぽい基調の上に、それは対照的な暗い色で示される。
また塀からは、見ようとすれば限りなく、道を見ている自分自身の顔のように多くのものを引出すことができそうだ。
道に対する嘲笑、押しつけられた暗さに対する抵抗、また哀しさ。
……また道は子供らの遊び場になる。そこを住いにするどん底の人たちがいる。
しかし僕らがこの絵から感じるものは、単に停止した道の記録だけではなく、いわば道の結晶作用なのだ。
たしかに、他のものでなくなろうとする努力だって、じゅうぶん画かれる権利があるはずだ。


58 :私事ですが名無しです:2006/11/24(金) 16:41:31 ID:???

だから彼自身よりも、僕のほうが彼を愛していたのだと言えないことはないと思うのだ。

彼というのは、むろん例の医者のことである。
病院はつねに僕の路上にあった。細かいことはともかく、僕はいつも病院の臭いに引きよせられていたらしいのだ。
ヨードや、クレゾールや、アルコールや、エーテル、それらが重なり合ってつくる、あの特有の臭い。

その臭いをもう一度確かめようとしたわけは、あの薄暗い廊下の高い天井に、
恐ろしいほどの圧力でみなぎっている静けさのためらしかった。
その中では、すべての者が苦痛そのものになりきって、ただじっとうずくまっているしかない。
病気自体になりきることで、人間をやめてしまえた人びとが、ただじっと息をこらして待ちうけている。
注意して見れば、これほど見飽きない風景も珍しい。
まず患者には、かならずつきそいの人間がついていた。
精神科であったためか、その二つの結びつきはいっそう個性的だった。
二つが一緒になって、やっと一人の人間をかたちづくっている。
例えば僕のすぐそばの少女と母親を見ても、切りはなしては考えられそうにない組合せだ。
母親は絶えずむすめの両手を、膝の上にしかりおさえつけている。
なぜそんなことをしなければならぬのか。
じっさい母親が足元に落ちたハンカチを拾おうと、身をこごめた刹那、まったく予期したとおりのことが起きたのだ。
ふいにむすめがうめく。
それから自由になった手が、勝手な行動をしはじめ胸にそってはい上ったと見るや、
ためらいもなく襟にくい入り、いきなり服を左右に引裂いてしまったのだ。
母親も負けずにすばやく、また少女の手を捉えていた。
とっさに僕も、いろんなことを理解しはじめていた。
裂けた上衣を気にもとめず、むすめはじっと前を見つめる。
ただ前を見つめている。
そしてその娘を、母が見まもる。


59 :私事ですが名無しです:2006/11/24(金) 16:42:48 ID:???

そのとき、予診室と白いエナメルで書いてあるドアが音もなく開いた。
長い廊下に、光の輪廓でくまどられて並んでいる、沢山のドアの一つだった。
しかしなんのために開いたのかわからぬままに、またすぐ閉ってしまう。
誰も出てはこなかった。
ただ一塊の光がほとばしった。
まるでそのドアが、光を呼吸する生物の気孔のように見えた。
僕でなくても、永いこと待ちくたびれていた人々は、その光の圧縮された動作に強く共感したにちがいない。
光の束は、ありったけの速さで壁をすべり、うずくまる人びとをはねこえて行く。
むすめのところでも同じことだった。
前のめり気味になっていたむすめの上では、ひとしおしぶきも激しかった。
そして、その瞬間、むすめは恐ろしいほど美しく見えた。
それに狂気の美しさは、妖怪のように眼底にしみついてしまって、なかなか離れてくれないのだ。
だからむすめは、常に母親と並んでいなければならなかった。
もしかすると、誰だって自分の中に、おさえつけていなければならぬむすめを持っているのかもしれぬではないか。
一つの発見だったと言ってもよい。
妄想とは僕らの中の、そんなむすめのことではあるまいか。


60 :私事ですが名無しです:2006/11/24(金) 16:44:09 ID:???

しかし、いよいよ僕の番がきて、名前を呼ばれたとき、もうすっかり病院へきた目的をはたして、
これ以上長居する必要なんかないような気さえしていた。
僕の時間を、少しでも他の患者たちに分けてやるために、なにか口実をみつけて診療を受けずにすませる口実を考えていさえした。
しかし医者は僕を忘れずにいてくれた。その微笑を拒むわけにはいかなかった。

――どうです、やっと決心がつきましたか。

だが僕の心ははずまなかった。彼は終始微笑み、何げない顔つきで脈をみたりしながら、鋭く僕を観察しつづけている。
僕の気持はこわばる一方だった。しかし僕の片目に大きなレンズが当てられ、いわれるとおりに白い無限を見やったとき、
なぜか急に心がなごみはじめていた。

――なにしに来たんです? 怖いのじゃありませんか?

――怖くはないが、診察してもらいに来たわけでもない。僕はきっと、何かの観念をさがしに来たんだと思いますね。

医者は笑い出した。

――恐がっている方が、まだしもだ。
ずっと以前、僕の知っている患者で、医者から医者へ渡り歩き、
僕のところへ来たときには二百通からの診断書を持っている男がいましたよ。
だからと言って非難はできない。
あなたにも、遠慮なく、真似をしてもらいたいものですね。

僕はともかく、素直にうなずくよりほか仕方なかった。

外に出ると、臭いと一緒に病院の雰囲気も力を失い、僕は次第に乾燥し、色あせはじめる。
貧しい言葉……貧しすぎる言葉……


61 :私事ですが名無しです:2006/11/24(金) 18:58:09 ID:???
ageとかないと、落ちるよ?


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