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今から寝る。おやすみ屑ドモ

1 :私事ですが名無しです:2006/11/25(土) 21:52:23 ID:SeU5Svzs ?BRZ(5000)
(^ω^)ノシ

2 :私事ですが名無しです:2006/11/25(土) 22:04:51 ID:???
             ,.,.,.,.,.,.,.,..,.,.
           ,;f::::::::::::::::::::::T  三=-
       _    i:::/'" ̄ノ~(ヾ:::i   _
   ,. '' ̄   ̄`ヽ|/ ノ.  .⌒_ヾ| ´ ̄     ̄`ヽ
   {、 __    ;|=(三)=(三)=|     _,ィ ,{  三=-
   !  / ト、`ー―'t:{ 、/( ,_、)ヽ |ッー--‐''イ、   }
   { ;  | `ー....,;_._',  .,ィェエヲ  ', '__... -''´ { l、 |
   | ;  }      ヽ___ /''´      | l  |  三=-
   .!  /                     ヾ  |
_,。_}  ,'                     ヽ {_,。、       _
'、_....  l}                     }  ..._ぅ'  _─ (´⌒(´
   `ー┘                    └-'´   = (´⌒(´⌒;;
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

3 :私事ですが名無しです:2006/12/03(日) 21:46:20 ID:???
もやしみ

4 :私事ですが名無しです:2006/12/08(金) 22:53:38 ID:???
この板も永遠に眠らせとけ

5 :私事ですが名無しです:2006/12/09(土) 03:06:16 ID:???

おお、くれないの小さなバラよ!
人間は大きな苦難に閉ざされている!
人間は大きな苦悶に閉ざされている!
むしろ、私は天国にいたいと思う!

私はひとつの広い道にたどり着いた。
するとそこにひとりの天使がやって来て、私を先へ進ませまいとした。
いいえ、私はそうはさせなかった!
神様から生まれた私はまた神様のところへ行くのです!
神様はきっとひとつの光を私に下さって、
とこしえの喜びの生命にまで、私を照らして下さるに違いない!


6 :私事ですが名無しです:2006/12/09(土) 07:29:07 ID:???

まず、どのようなことで精神鑑定が行われるのか、そして、
どのようにして犯罪者と出会うのかといったことからお尋ねしたいのですが。

大ざっぱにいうと、鑑定には禁治産宣言のための民事鑑定と精神保健鑑定と刑事司法鑑定の三通りがあります。
民事鑑定は家族などの依頼で行い、行政が行うのが精神保健鑑定、裁判所や検察が行うのが刑事司法鑑定です。
精神保健鑑定の場合、鑑定を行うべきかどうかの判断は保健所(知事)がします。
多くの場合、警察が保護し、保健所が「鑑定が必要だ」と判断すれば、精神保健指定医二人で鑑定をすることになります。
で、その二人の医師が一致して、自傷あるいは他害の恐れがあると判断した時に、精神病院に強制的に収容されるわけです。


7 :私事ですが名無しです:2006/12/09(土) 07:31:19 ID:???

どんな場合に精神保健鑑定が行われるのか、少し具体的なケースでお話しいただけますか?

たとえば、ある男性が夜中にコンビニエンス・ストアにやってくる。
そして、商品をつかむと、そのままお金を払わずに店から出ようとする。
店員と押し問答になったけれども、普通のもの盗りにしては態度が大きすぎるし、制止しようとすればボカンとやる。
駆けつけた警官にも著しく抵抗する。
そのうえ、「コンビニの中からアリサミラの声で、高野山に行けと指令された」などと、
なにやらわけの分からないことをブツブツ呟いている。
アパートに一人住まいで、身内の連絡先も分からない。
あるいは、ベランダの上からいまにも飛び降りそうな男が通報で駆けつけた警官に保護されたが、
留置場の壁に頭を何度も打ち付けたりして、奇声を発している。
そういう場合にも、精神保健鑑定が行われます。


8 :私事ですが名無しです:2006/12/09(土) 07:34:30 ID:???

一方の刑事司法鑑定のほうは、どういうケースがあるんでしょうか。

司法鑑定は、はっきりと事件を起こした人に対する精神鑑定です。
逮捕された後、取調べの段階で精神病の疑いが出て鑑定に出される。
で、その結果が病気と出れば、不起訴になって病院に送られることが多いのです。
それから、取調べも終わって起訴された後、裁判の過程で弁護士や検事からの依頼を受けて、
裁判長の判断で鑑定に回されるケース。
この二通りがあるんです。

起訴前鑑定のケースでは、たとえばこういうのがありました。
畑の真ん中で女性の腐乱死体が見つかった事件ですけど、殺害した犯人の犯行後の行動がおかしかったんです。
殺した後、遠くに逃げるわけでもなく、隣町かなんかのホテルでうろうろしてた。
不審に思ったホテルの人が警察を呼んだら、屋上に逃げて「死ぬ」とか騒いだので保護されたんです。
で、自分から犯行を自供した。
検事は、殺人者にしてはヘンだということで鑑定を依頼してきたんですが、なんのことはない。
金がらみで女を殺したんだけれど、気が動転しちゃって、
そのうえ持ち金もなくなってうまく逃げられなかっただけなんです。
当然、そんなのは精神病ではないですから、責任を問われて罪になります。

起訴前の鑑定では、詐病というケースも多いんですよ。
捕まった時に病気を装って、わざとハチャメチャなことを言う。
詐欺師に多いんですよね。
検察も人手不足で忙しいし、起訴状書くのもたいへんですから、病気なら不起訴にできるし、
あとは病院にまかせられると、わりと簡単に鑑定に出すんです。
で、精神化の医者というのは、症状があれば飛びつくという悪い癖がありますからね。
いい加減な医者は、「エリツィンの声が聞こえる」などと言われると、
幻聴があるということで、すぐ「病気」と判定しちゃう。
それで、詐欺師は刑務所には行かずにすむし、犯罪もチャラになります。

9 :私事ですが名無しです:2006/12/09(土) 07:37:16 ID:???

でも、そうすると、精神病院に入院させられちゃうわけですよね。

精神病院はガードが甘いから、逃げだそうと思えば簡単なんです。
薬なんかは飲むふりしてサッと吐き出しちゃえばいいし、
「みんなで外で体操しましょう」なんて時に、スッと逃げだせばいい。
おとなしくしていれば開放病棟に移されますから、すぐ逃げられます。
警察にはいちおう届けますけど、どうせ住所不定でしょう。
警察だって、殺人犯ともなれば別ですけど、寸借詐欺ぐらいでは探しません。
で、犯人は、別の土地でまた詐欺をやって、被害届が出ないかぎり、
警察も処遇を精神病院にすぐ求めてきがちですし、そうやって全国を渡り歩いている詐欺師もいました。


10 :私事ですが名無しです:2006/12/09(土) 07:42:34 ID:???

そうなると、完全な知能犯ですね。

ただ、現実には、そういう意識的な詐病よりも、
「限りなく病気に近いけど、病気ではない」という人のほうがやっかいなんです。
病気もハンパ、犯罪もハンパ。異常性格とか精神病質とかいろいろ言い方がありますが、
性格が悪い、人騒がせ、はた迷惑で、ろくな仕事もしないでときどきハチャメチャな行為をやって、
その都度、刑務所に行くか精神病院に行くかのどちらかを繰り返す。
両方とも行く人と片方しか行かない人がいますが、要するにハンパな人たちとしか言いようがない。
私などが、臨床の精神科医としてお目にかかるのは、現実には、そういう人たちがいちばん多いんです。


11 :私事ですが名無しです:2006/12/09(土) 07:44:45 ID:???

具体的にはどんなケースがあるんですか?

たとえば、八丈島から逃げてきた男性がいましたね。
最初は婦女暴行で刑務所に入ったんです。
それで、一年くらいで仮出所するんですが、また婦女暴行をして、
今度は、「悪いことをしました」と自分から警察に出向いて逮捕される。
それでも、悪質なものではなかったということで、やはり一年くらいで出てきました。
しかし、その後も、定職にはつかない、言動もおかしいということで、今度は精神病院に連れてこられる。
で、退院して職についても、行きづまると自分のほうから病院へ駆け込んでくる。
生活保護とかもらいながら、病院で二、三ヶ月栄養をつけてもらって、エネルギーをため込むわけです。
彼自身は、ほんとの病気じゃないから、周りの弱い患者さんからタバコを巻き上げたり、
病室で牢名手みたいになって暴力的な支配をやったりする。
そのうえ看護婦さんのスカートなんかめくったりして、結局、嫌がられて病院を追い出される。

こういうタイプはいっぱいいます。
だいたい、みんな食いっぱぐれです。
働くのは嫌だ、家族には見放されてる、ほとんどそんなパターンです。
それで、ブラブラするか乞食になる。
乞食で生きていける人はまだ立派です。
それなりの生きる戦略を自分で立ててるんですから。
私の言うハンパな人というのは、そういうこともやらない横着な人たちなんです。
お金がなくなったら、ひと騒動起こす。
他人の車に入り込んで寝てて、持ち主が来ても出ていかないとか、なんでもいいんです。
で、保護されるか逮捕されるかして、刑務所か精神病院に入れてもらう。
そんなことで、二十回も三十回も出入りを繰り返す。
前科百犯なんて人もなかにはいるわけですよ。


12 :私事ですが名無しです:2006/12/09(土) 07:48:38 ID:???

なんか駆込み寺といったイメージですね。

ええ。そういうハンパな人たちにとっては、刑務所と精神病院はシェルターですね。
非常にレベルの低いシェルターですけど、それを使うのも、ひとつの人生、生き方なんです。
彼らは、それ以外の生き方ができないし、彼らを受け入れてくれる場所もない。
それを、「育て方が悪かった」「教育が悪かった」といくら言っても意味がない。
そういう人間は、多い少ないはあっても必ず出現いたします。
社会という構造をつくった時、それに会わない人間が必ず出現するということでもあります。

精神病院というのは、実質的には社会の三つの要請に応えてるんです。
ひとつは病気の治療。
もうひとつは、一人では生活できなくなった人を収容して食べさせるという福祉的な要素。
三つ目が、ほっとくと大騒ぎになるようなことを抑えるための保安的というか、社会防衛的な要素です。

刑務所のほうはどうかというと、三つ目の社会防衛的な要素が主で、結果として福祉的な要素も担っている。
比喩的に言えば、ハンパな人たちは、社会という不安定な塀の上をフラフラと歩いていて、
左に落ちれば精神病院、右に落ちれば刑務所ということなんです。


13 :私事ですが名無しです:2006/12/09(土) 07:50:32 ID:???

ただ、最近は、精神科医たちが、あまり強い社会救済妄想を抱かなくなってきました。
ひと昔前の精神科医は、自分たちも社会防衛的な役割を率先して果たさなければならない、
ハンパな人たちでも引き受けて社会の秩序を守らなければならないという妄想を抱いていたんです。
マスコミでも問題になった宇都宮病院の院長さんなんかは、その典型でしょう。
だけど、よく考えてみたら、医者ごときに世の中を救うなんて能力はあまりないんです。
できもしないことをできると思う、やや誇大的な考えだと気がつきだしたのです。
だから、精神科医は、精神を病んだ弱い患者さんを治すことだけに専念すればいい。
それが、最近の精神科医の考え方なんです。

そうすると、いままでなら精神病院で受け入れていたような人でも、「この人は病気じゃない。
何かをやったのなら刑務所で面倒見ろ」ということになります。
刑務所は刑務所で手一杯ですから、「精神病院でやってくれ」と言う。
そういうかたちで、刑務所と精神病院の間でハンパな人たちを押しつけ合うということが稀ならず起こっています。


14 :私事ですが名無しです:2006/12/09(土) 07:56:16 ID:???

刑務緘や元受刑者たちの話を聞いてみると、覚醒剤の後遺症で幻聴が聞こえたり、
急に暴れだしたりするような人も刑務所に入っているようですけど、
そういう人たちの場合は、精神鑑定はされないんですか?

それは、しますよ。僕も覚醒剤精神病の人を鑑定したことがあります。
その人は、少年時代からシンナーを吸ったりしてたわけですが、中学時代にはすでに素行が悪くて、
違う学校の生徒を脅かして金を巻き上げてた。
それで少年院に入って、少年院の中で中学卒業の免状をもらう。
その後は、兄弟の仕事を手伝ってたんですが、働くといっても、酒は飲むし、シンナーはやるしで、
十九歳の頃にヤクザ組織の組員になったんです。

組員になれば、使いっぱしりをさせられたり、出入りがあれば鉄砲玉をやらされます。
彼は本質的には気が小さいから、覚醒剤を打ったんです。
覚醒剤を打てば、気が大きくなりますから。
でも、結局、ヤクザも嫌になっちゃった。
だけど、ヤクザから逃げるのも楽じゃない。
で、無銭飲食したうえに暴れたかなんかして、手っとり早いところで刑務所に入ったんです。
ハンパなチンピラなら、やはり組織は面倒を見ません。
それで、いったん関係が切れるから、逃げられる。
本人が意識してたかどうかは分かりませんが、それで刑務所に飛び込んだみたいです。


15 :私事ですが名無しです:2006/12/09(土) 07:57:57 ID:???

出所しても、覚醒剤のネットワークからは抜けられません。
ネットワークで売りに来ますから。
また打って、薬で怒りっぽくなって、また軽犯罪をしでかす。
それでまた刑務所に二、三回入った。
そのうち、今度は、幻聴みたいなのが聞こえてくるようになって精神病院に入るようになった。
で、幻聴が聞こえなくなると退院する。
退院して三日もすると、また覚醒剤を打って公園でアベックを脅かしたりして、また精神病院に戻る。
彼は出るたびに覚醒剤を打ってたんです。
仲間のところでタダで打たせてもらう。
仲間も面倒くさいから、覚醒剤打たせて、追い返してたんでしょう。
幻聴はますますひどくなるいっぽうです。

結局、大きな事件を起こしたのは、二十回目に精神病院を退院した時でした。
食いっぱぐれて、飯場にいたんですが、飯場の労働も嫌なんですね。
で、嫌だなぁと思うと、また幻聴が聞こえてくる。
覚醒剤というのはそういうところがあるんです。
「殺せ」という声が聞こえてきたのかもしれないし、あるいはイライラしてただけなのかもしれない。
とにかく、彼は、道を歩いていた市民に重傷を負わせて逮捕されました。
で、彼は「殺せという声が聞こえたのでやりました。私は病気でございます」と言ったわけです。
それで僕のところに鑑定が回ってきた。その時、彼はもう四十歳でした。


16 :私事ですが名無しです:2006/12/09(土) 08:02:42 ID:???

検事さんは、「これは病気ですね」と言いました。
なにしろ、精神病院に二十回も入退院を繰り返してるんですから。
でも、彼の場合、いわゆる分裂病の言動とは違うし、理性も働いている。
僕は、「これは有責である」という鑑定書を書いたんです。
「いままでの人生でいちばん楽しかったのはいつ?」と聞いたら、彼はいみじくもこう言いました。
「十四、五の時だった」と。それはいつかといえば、少年院にいた時なんです。
たしかに少年院は拘束されるけど、先生なんかもいて、わりとヒューマンな感じでしょう。
冷淡な家族よりは、少年院のほうが、彼にとってずっとホットな関係だったんでしょうね。
少年院が、彼の唯一の居場所だったのかもしれない。
それ以後、彼はヤクザの構成員にもなれなかった。
ヤクザの組織は厳しいですからね。それで、ただ覚醒剤を打って、寂しさをまぎらわせていたんです。

じつは、彼は僕にこうも言ったんです。
「二十回も精神病院に出入りして、俺はついに治らなかった。
だから、今度は俺を刑務所に入れてくれ」と。
その言葉もあって有責の判定をしたんです。
ただ、やはり我慢強くない人間だから、刑務所に入ることが決まったとたんに、
「タバコが吸えなくなる」とジタバタしましたけどね(笑)。


17 :私事ですが名無しです:2006/12/09(土) 08:06:12 ID:???

覚醒剤中毒というか、シャブ中というのは、刑務所に入れても大丈夫なんですか?

覚醒剤の中毒は、いまのところ刑務所のほうがよく治ったりします。
覚醒剤精神病というのは、普通の精神病と違って、状況によって変わるんです。
非常に厳しい環境におくと、いくら覚醒剤を打ってもなんの反応もしないというところがあります。
で、まったくフレームのない状況で覚醒剤を打つとハチャメチャなことをやる。
つまり、当人がどこかで分かっているというか、状況依存症があるんです。
だから、刑務所というものすごく固い構造の中にいると、わりとキチッと身を律することがあるんです。
そもそも日本では、覚醒剤精神病をきちんと治せる病院はまだほとんどないということにもよりますが。

刑務所に入れば、一定期間、覚醒剤からは完全に遮断されます。精神病院は、さっきも言
ったように穴だらけですから、中で覚醒剤を打てる可能性があります。実際、いま話した四
十歳の男性なんかは、酒も飲むし覚醒剤も打ってました。そのうえ、精神病院は覚醒剤の患
者は嫌いますから、他の患者の邪魔になるようだったら三日で退院させちゃう病院もありま
す。だから、覚醒剤中毒を治したいと思ったら、刑務所に行くのがいちばんです。覚醒剤は、
やめてしばらく苦しいだけで、一ヶ月もすれば欲しいという気持ちはなくなりますから。

一部の精神の病気には、刑務所のような構造のしっかりしたところにいると症状が目立たなくなるものがあります。
ただ、この場合、あくまで刑務所であって、精神病院の中ではありません。
簡単に説明するのは難しいのですが、刑務所のほうが構造がしっかりしていることと、
期間が定められていることが、病気の人にもプラスに作用することがあるということです。


18 :私事ですが名無しです:2006/12/09(土) 08:08:23 ID:???

刑務所の中でしかまっとうに暮らせない人もいるわけですね。

そうですよ。外枠で支えると安定するというのは、なにもシャブ中の受刑者に限ったことではないんです。
「シャバに帰りたくない」と騒いで、僕のところに連れてこられた人もいました。
四十代後半の人でしたが、もともとはまじめな男だったようです。
ただ、ときどき気分が滅入ってくるような人で、奥さんに支えられてきたんでしょう。
その奥さんに死なれたんですね。
もともとあまり甲斐性のない男だから、子どももどこかへ預けたりして、子どもとも疎遠だったようです。
弱い、甘ったれの男と言えばそれまでですが、奥さんの支えを失って、経済的にも逼迫してきた。

そんなある日、彼は、お金を下ろそうと思って銀行に行ったんです。
でも、キャッシュカードの取扱い時間に、ほんの数分の差で間に合わなくてお金を下ろせなかった。
わずか数万円のお金だったようですが、彼は大騒ぎして、機械を壊しちゃったんです。
で、銀行から通報されて、刑務所に入った。刑務所の中では模範囚でした。

たいした事件ではないし、なにしろ模範囚ですから、すぐ仮釈放になりました。
身元引受人がいないので、帰性会という社会復帰のための施設に入ったんですが、いっこうに仕事をする気配がない。
それで、保護司さんが、「そろそろ仕事を見つけて働かないといけないよ」という話をしたら、
今度は宿舎の中で大騒ぎをする。
他の仮釈中の人たちも、「あいつ殺しちまえ」などと怒っている。
それで、保護司が困って、真夜中に僕のところに連れてきたんです。


19 :私事ですが名無しです:2006/12/09(土) 08:11:17 ID:???

相手の言うことを聞きながら、表情とか態度とかを見て総合的に判断すれば、
病気かどうかは、わりと簡単に判断できるんです。
精神分析が流行った時期は、病気と正常人の境界はあまりないという意見が多かったんですが、実際はそうではないんです。
標準化された訓練を受けた精神科の医者が三人いれば、まず三人の判断は一致します。

で、その男性の場合でも、保護司の人は「ちょっと病気でしょうか」と聞きますが、
われわれが見れば、やはり精神病ではないんです。
強いて言うなら、鬱状態、鬱傾向になっていて、人生が嫌になっているというだけなんです。
強い恐怖に圧倒され、混乱に陥っている者とはぜんぜん違います。
結局、ひと晩だけ預かって、次の朝には刑務所に連れ戻されて行きました。
仮釈放の要件を逸脱したわけですから、刑務所に戻されたわけです。
その人は、結局、シャバに出るのが嫌で暴れたんです。
そういう人たちもいます。

刑務所のいいところは、そういうハンパな人たちや世の中で自立できない人を、外枠で支えていることなんです。
刑務所は自由を代償にさせますが、支えを与えます。
がっちりとしたルールと規則でがんじがらめにして、行動の規範を与えるんです。
人間が誰でも自由な状況で生きられるとは思わないほうがいいんですよ。
軍隊とかもそうですけど、刑務所のようにガッチリした外枠を必要とする人もいるんです。
自分の衝動をコントロールするのがヘタな人っているでしょう。
犯罪者はたいていみんなそうですけど、だから、刑務所の壁は、その衝動を抑えられるほどに厚いわけです。


20 :私事ですが名無しです:2006/12/09(土) 08:14:26 ID:???

そうなると、ガッチリした外枠を必要とする人たちは、つねに塀の中にいないとダメだということにはなりませんか?
外枠がなくなったとたんにまた元に戻ってしまう。

元に戻ってしまう場合もあるし、そうでない場合もあるでしょう。
これは非常に右翼的な発想ですけど、ある程度、脳にたたき込めば、脳の中にその痕跡が残って、
いい線いくんじゃないかということもあるわけです。
戸塚ヨットスクールなんかは、この発想で徹底的にやったわけですね。
厳しい枠の中で鍛えれば、情緒不安定な、コントロールの悪い人間もルールに従えるようになるだろうと。
実際、成功したケースもなくはない。
それをぜんぶダメとも言えないんですよ。

普通の人間にもギリギリでもってる部分があるでしょう。
浪人生も、一人で勉強するより枠の中に入ったほうがいいからって予備校に行く。
フレームに入ったほうが楽だからなんですよ。
枠があると落ち着くタイプと、枠があると窮屈なタイプといますけどね。
たとえば、中小企業の社長さんなんかは、丈夫な人たちですから、自分でプランして、
自分で判断してというエネルギーというか、力がある。
ボス猿になれる人間と、サラリーマンじゃなきゃダメだという人間と両方いるんです。

ただ、この世の中自体がそもそもひとつの枠ですから、その枠にうまくなじめない人は、
刑務所というもっと厳しい枠の中で鍛えてから、世の中の少しゆるい枠の中に戻す。
それが、刑務所の本来の目的なんです。
その目的はある程度、達成されているでしょう。
そういう意味では、刑務所というのは、社会に必要なシステムなんです。
それなくしては、近代国家は保てない。
刑務所と精神病院と学校というのは、みんな近代の産物なんです。


21 :私事ですが名無しです:2006/12/09(土) 08:17:11 ID:???

しかし、同じ近代の産物でも、刑務所と精神病院ではかなり違います。
刑務所では時間が構造化されている。死刑囚以外は刑期が決まっていますから、刑期が終われば必ず外へ出されます。
ところが、日本の精神病院は入ったら最期、なかなか出られない。

しばしば、漫然と精神病院に閉じこめておいたりするので、ただでさえ治りにくい病気をよけいに治らなくしています。
いつ出られるとの説明もなく、退院することを家族も望まないなどといったこともあり、
ずっと病院に留めおかれたりします。
精神病院の中は時間が構造化されていないのです。

文明というものは、そもそも時間を構造化したものですから、時間が構造化していなければ文明ではありません。
分かりやすい例が学校です。
それまで時間なんか関係なしに生活してきた子どもたちが、八時三十分に登校しろと言われて、
四十五分ずつの時間で決められた授業を受ける。
四十五分という授業の時間、六年間という小学校の年数、それにはべつに何の必然的な理由もない。
社会が勝手に、「これがいちばん大多数に合うだろう」と決めただけなんです。
現実には、一年で六年分のことを理解してしまう人もいれば、十年かかっても分からない人もいる。
そういう個人差を無視して一定の枠にはめるのが文明なんです。
その意味で、刑務所はきわめて文明的な場所ですけど、精神病院は終了がやってこないため、文明社会とはいえません。
ハンパな人たちはそういった世界でも逃げだしたり、自分から入ったりと、うまく使い分けられますが、
本当の病気の人にとっては文明から外される恐ろしい世界であります。
まあ、これは余談ですけど。


22 :私事ですが名無しです:2006/12/09(土) 08:20:16 ID:???

刑務所や精神病院を行ったり来たりする。
いわゆるハンパな人たちがいるという話は分かったんですが、そうしたハンパな人ではないのに、
何度も刑務所を出たり入ったりしている人たちもいますよね。
窃盗の累犯なんかはその典型だと思うんですが、そういう人たちは、どういう精神構造になっているんでしょうか?

窃盗の累犯は、マニアが多いでしょうね。いわゆる盗癖です。
あれは、いくら捕まってもやめられないようです。
盗癖というのは、精神病理的に云々と説明はついてますけど、なかなか治らない。
僕が診たなかにも、東京都で十番以内に入るIQをもった女性がいました。
もちろん、一流大学を出ました。それで一流の企業に就職した。
仕事のうえでも、なかなかのやり手なんです。でも、盗癖があった。

計画的に盗むんじゃないんです。スキがあると盗むんです。
そういう人は、けっこういるようです。
僕は、そういう人たちを悪人だとはあまり思いません。
むしろ盗まれるほうが悪いと……。
それはともかく、人間の集団のなかには、必ず盗癖のある人がいます。
十万円の入った財布が置いてあると、ぜんぶ盗らないで、中から三万円ぐらい持っていく。
その女の人も、そういうことをずっとやっていたようです。
ただ、頭もいいということもあって、非常に巧妙に盗んでいたから、二十年近く、誰にも分からなかった。
だけど、なんとなく、あの人がいるといつもお金がなくなるというのが分かってきたんですね。
それで、ある日、現場を見つかって会社をクビになりました。
でも、過去の分は証拠がないから、逮捕されるまでにはいたりませんでした。
そして、会社を変わって、新しい職場でまた同じことを繰り返す。


23 :私事ですが名無しです:2006/12/09(土) 08:22:17 ID:???

彼女には、ぜんぜん罪の意識はないんです。
脳の中に行動パターンがインプットされてるとしか言いようがない。
単純に教育の問題とばかりは言えません。
ネズミなんかもスキを窺って、食べものをサッと盗ってくる習性がないと生き残れないでしょう。
あれは、泥棒の技術そのものです。
タヌキだって、親鳥がいないところを狙って、卵をサッと食べていなくなる。
カモメにいたっては、巣が隣接していると、隣の親がいない時に卵をペロッと食べちゃう(笑)。

結局、盗むというのは、人間社会のルールの枠からは逸脱してますけど、もともと生物の本性でもあります。
戦争があれば、みんな盗ってくるじゃないですか。
それがいいか悪いかはともかく、とにかく窃盗マニアはいます。
そういう人たちは、いくら刑務所に入るのが嫌でも、ついつい盗みを働いてしまう。
もちろん、盗みだけではありません。
いろんな犯罪のマニアがいます。
苦労のあげくやっと癖が治る人もいますが、懲りない面々のたぐいは尽きることはないようです。


24 :私事ですが名無しです:2006/12/09(土) 08:23:59 ID:???

それからもうひとつは、刑務所の中も世の中も同じという人たちがいます。
むしろ、刑務所の中のほうが、多少労働はきつくても、ご飯もちゃんと出てくるし、規則正しい生活が送れていいと。
いわゆるハンパな人たちとは違って、はっきり刑務所を利用して生きている人たちです。
そうなると、われわれが会社に入って上司に働かされているのと、たいして変わりません。
よく考えてみれば、刑務所や精神病院といった社会施設を利用するのも、ひとつの巧みな生き方ですから。

いまは、日本の社会がかなりハイレベルになってしまいましたけど、
ちょっと前までは日本も貧しくて厳しい社会でしたからね。
相対的にみれば、刑務所のほうがずっと居心地のいい場所だったわけです。
最近では、ヤクザ屋さんでさえ、刑務所に入りたがらない。
ひと昔前なら、ヤクザという厳しい稼業のなかで、刑務所に入るのもひとつの逃げだった可能性があるんです。
でも、いまはヤクザだってぬくぬくとベンツに乗っていたい。
社会全体が豊かになったから、刑務所に入りたがる人も減ったんです。

ただ、世の中がいくら豊かになっても、人間、みんながみんな、そんなにスマートに生きられるとは限りません。
いまどこの住宅街もきれいでしょう。
非常にこぢんまりと生きてますね。
他からの干渉もあまりない。
快適でしょう。瀟洒な社会です。
でも、そういう中からハンパな人が生まれるようです。
家庭内暴力なんか、そういった小ぎれいな住宅街からよく発生しますが、やはりハンパな人びとと言えるでしょう。
幼女誘拐殺人の宮崎勤だって、そういうハンパな人間の一人でしょう。
彼らは、基本的には不器用な人で、スマートで行儀よくふるまうことを親や学校から求められてもできないのです。
スマートで行儀のいい人間しか相手にされないような、瀟洒できれいな社会では生きられないんです。
行き場がないから、家庭の中で暴れたり、誰が考えてもおかしなことをして、周囲の秩序にドロを塗り、
自分を排除し疎外する社会にしっぺ返しをするのです。


25 :私事ですが名無しです:2006/12/09(土) 08:34:28 ID:???

じゃあ、そういうハンパな人たちは、どこへ行けばいいのか?

文明はそういった人びとのためにスラムを用意してきました。
東京の地価が急激に上がって、いまやスラムらしきところは東京のどこにもなくなってしまいましたけど、
僕は、社会には、スラムが必要なのではないかと思ってます。
精神科医の立場からすれば、人間にも社会にも、そこそこにほころびがあっていいんです。
そのほころびが、社会で言えばスラムなんです。
社会は動的平衡を保ちながら、ダイナミックに動いているものですが、
その動きからはじき出される人間がいつの時代にも必ずいます。
その受け皿として、刑務所や精神病院がありますが、
それだけで文明から外れそうな人びとのすべてを受け入れることはできっこありません。

しかし、いまの豊かな日本からは、ハンパな人たちの受け皿がどんどんなくなってます。
小ぎれいになった分、多様性が失われつつあるとも言えます。
このままきれい好きの日本人が、街をどんどんきれいにしてごらんなさい。
ハンパな人たちは、行き場を失って追いつめられますね。そうすると、社会はもっと大きなリスクを背負うことになります。
ハンパな人たちを一網打尽にして、刑務所や精神病院に入れてしまえという思想も出てくるでしょう。
あるいは、受け皿がまったくなくなれば、ハンパな人たちがホームレスとなって巷にあふれるかもしれません。
スラムならそういった人びとを吸収できるのではないでしょうか。
「水清ければ魚棲まず」のたとえもあります。スラムといってもいろいろあり、
なかなか住み心地のいいところもあるようです。
スラムを人為的につくれとは言いませんけど、日本人のきれい好きもいい加減にしておいたほうがいいと僕は思いますよ。


26 :私事ですが名無しです:2006/12/10(日) 15:35:56 ID:rU/MqOhu



27 :私事ですが名無しです:2006/12/11(月) 18:01:16 ID:S+FgFkbZ



28 :撫子 ◆NADE8Qt5bQ :2006/12/11(月) 22:55:22 ID:???
この手の長文書いてる香具師(複数?)ってさ、
もっと「読みやすい文章に」って出来ないもんかね?

単なるコピペだとしても、適度に改行を付け足すとかさ。

どれもすげぇ読みにくいから、皆に読んで欲しいと思ってるんだとしても、
読んで貰えないんだと思うけど。
ただ書きたいとか、コピペ貼りまくりたいとか、そんだけならともかく。

まぁ、読みやすくて、より多くの人達に読んで貰えたとしても、
レス来るかどうかは知らんが、読んで貰いやすいようにダケはすれば良いのに。

29 :私事ですが名無しです:2006/12/12(火) 22:57:16 ID:ZrzZuXXd



30 :私事ですが名無しです:2006/12/13(水) 21:43:35 ID:FeipkTcS




31 :私事ですが名無しです:2006/12/13(水) 22:38:12 ID:FeipkTcS



32 :私事ですが名無しです:2006/12/14(木) 23:42:55 ID:7wOziIbb
        

33 :私事ですが名無しです:2006/12/16(土) 00:42:55 ID:db2mLIrs



34 :私事ですが名無しです:2006/12/16(土) 21:43:33 ID:db2mLIrs




35 :私事ですが名無しです:2006/12/19(火) 14:58:43 ID:sxmGBPJg



36 :私事ですが名無しです:2006/12/21(木) 07:24:42 ID:V3dY2/BP


37 :私事ですが名無しです:2006/12/23(土) 14:27:28 ID:yP/6yQRA



38 :私事ですが名無しです:2006/12/26(火) 00:43:49 ID:???


39 :私事ですが名無しです:2006/12/26(火) 00:45:00 ID:MrBvZnpJ



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